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その日の天使


知ってる人は知ってるよね?
(知らない人は知らないけど…)

今は亡き、中島らも氏のエッセイ「その日の天使」

ご存じない方のために、ちょいとご紹介

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「その日の天使」      
                             中島らも

 

その日の天使

死んでしまった ジム・モスリンの、

なんの詞だったのかは 忘れてしまったのだが、

そこにThe day’s divinity, the day’s angel” という言葉が出てくる。


英語に堪能でないので、おぼろげなのだが、

ぼくは こういう風に 受けとめている。


「その日の神性、その日の天使」


大笑いされるような誤訳であっても、別に かまいはしない。


一人の人間の一日には、必ず一人、

「その日の天使」がついている。


その天使は、日によって様々な容姿をもって現れる。


少女であったり、子供であったり、

酔っ払いであったり、警察官であったり、

生まれて直ぐに死んでしまった、子犬であったり。


心・技・体ともに絶好調の時は、これらの天使は、人には見えないようだ。


逆に、絶望的な気分に おちている時には、

この天使が一日に一人だけ さしつかわされていることに、よく気づく。


こんな事がないだろうか。


暗い気持ちになって、冗談でも"今自殺したら"などと 考えている時に、

とんでもない友人から電話が かかってくる。

あるいは、

ふと開いた画集か なにかの一葉によって救われるような事が。


それは その日の天使なのである。



夜更けの 人気が失せたビル街を、

その日、僕は ほとんど よろけるように 歩いていた。

体調が悪い。黒い雲のように厄介な仕事が山積みしている。

家の中も もめている。

それでいて 明日までに テレビのコントを、十本書かなければならない。

腐った泥のようになって歩いている、

その時に、そいつは聞こえてきた。


「♪おっいも~っ、 おっいもっ、

       ふっかふっか  おっいもっ、 まつやのおっいもっ♪

買ってちょうだい、 食べてちょうだい、

あなたが選んだ 憩いのパートナー まつやの イモッ♪」


道で思わず笑ってしまった僕の、これが昨日の天使である。


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私も
若い頃、
なんやらかんやらで
思い詰めていた日の夕方
遠くから チャルメラの音が聞こえてきて
握りしめていた悩みを あっさりと手放した経験があったっけ

先日

息子の「オヤシラズ抜歯」を終え、病院から帰る車中
ふいに「その日の天使」のコトを想い出し

「お母さんはね~。天使に出会いたいんじゃなくて
 出来れば、天使側になりたいんだよね」

「悪魔じゃなくて?」 と言わんとしている息子を無視(笑)

ほんの一言で 誰かを元気づけられたり
なんなら 言葉も要らない…
笑顔だけで ほっこりさせてあげられたりできたら素敵やん!

とかなんとか言いつつ
夕飯のおかずを買いにスーパーへ

もう、高校生にもなる息子と二人買い物する機会も少なくなっていたので

「好きなおやつ、買ってあげるよ」

そんな甘い言葉につられ
お会計が今や終わらんとしているギリギリのところで
ヤツは 一枚のチョコレートを籠に放り込んできた

チ~ン!!

そこには「その日の天使」が 数字となって現れてくれた♪

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レジのおばちゃんと私と息子
三人で顏を見合わせ「なんか、嬉しいね!」と言って笑った
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by mayatoko112 | 2012-07-05 16:33 | 暮らし