愛読雑誌「婦人公論」1月22日号より
神戸女学院大学名誉教授・内田 樹 先生のインタビュー記事を紹介
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◆幸せのヒントは細部にある
「仕合せ」の手がかりは断片的で、フィジカルです。
手触りとか匂いとか、直接的なもので、
それに出合った時に
「あ、これだ!」とわかる。
(中略)
就きたい仕事だって、
業種や年収や適性じゃなくて
「どんな服を着て、どんな仕草をしたいか」で
決めてもいいんじゃないですか。
英国秘密情報部に入ったエージェントが
「スパイになった理由」を聞かれて
「オフィスに入るとき、帽子掛けに帽子を投げたかったから」
ということだってあると思います。
何かを「これだ」と感じることがあったら、
自分の中をよく観察したらいい。
他の人は反応しないものに
自分だけ「すごく、いい」と思ったとしたら、
そこに「仕合せ」のヒントがあるはずです。
たとえば誰かと出会ったときに「素敵な人だ」と思ったのは
その人の社会的地位とか見識とかじゃなくて
ネクタイの緩め方がよかったとか、
メガネの拭き方がよかったとかかもしれない。
人がこだわるのは、
たいていの場合「細部」なんです。
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「神は細部に宿る」とか言いますが…
ホント、細部なんですね、細部
(財布ではなく^_^;)
この記事を読んだ後
ふと思い出したのは亡父のこと
身内を褒めるのもナンですが
父親は、目鼻立ちのハッキリした「イイ男」で
母親は、気立てはいいけど、特別美人でもない「フツーな人」
物心ついた頃から
「どうして、こんなイイ男が、お母さんと結婚したんだろ?」
ず~っと腑に落ちないで暮らしておりましてん
そして
小学高学年の頃
意を決して、父に問うてみたんですわ
「ねぇ、お父さん、どうして、お母さんと結婚したん?」
父は、すかさず
「名前が良かったんよなぁ~。
桂子…Keiko…ケイコ…けいこ…
な? 響きがええじゃろ?」
ナンじゃそら!?
ヘッドロックかけて
ギューギューに締め上げたい勢いだったけど
とりあえず
「ふ~ん」 と返しておいたと思う
彼のこだわりは「名前」だったかどうか?
真実は藪の中だけど(笑)